サークル退会者の自分語り

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サークル創設希望者のためのサークルデザイン入門

  はじめに

 この文はサークル創設希望者のために書きました。きっかけは、大阪大学トイレ研究会さんの以下のツイートです。

 大変熱意のこもった文章で、わかりやすい上に読みやすく、僕自身もためになるところが多々あったのですが、

  こんなツイートをしたら、阪大トイレ研の方から次のようなリプライをもらいました。

 このリプライに応えようとして文章を書いていたのですが、長くなってしまい、ブログに載せようと決意しました。上にあるとおり、サークル内の「親密度」をサークル設計の段階でどうやって調整するかというテーマを中心に扱っています。

 阪大トイレ研の「トイ研的サークル設立の教科書」を先に読んでから、読んでいただければよいかと思います。基本的なことは大体そちらに書いてあるので。

 

 ⑴親密度について

 

 ここでは「親密度」という概念を中心にサークルデザインについて考えていきたいです。

 親密度は、サークル会員の結束がどれだけ強いかを表す指標と定義します。

 親密度が高い時のメリットとデメリットは以下の通りになります。

 

 親密度が高いメリット

・ある程度親密度が高くないとそもそもサークルとして成り立たない

・固定メンバーが出来てサークルが安定する

・「居場所が得られた」感を得やすい

 

 親密度が高いデメリット

・新入会員の敷居が高くなる

・高ければ高いほど、入会して適応できる層が小さくなっていく

 

 以上を踏まえて、次からはサークルデザインと親密度の関係について考察していきます。

 


 ⑵サークル名による分類

 

 サークルには、大まかに分けて三種類あると思います。なお、はっきり分かれているわけではありません。


 ①趣味サークル

 例:京大漫トロピー

 サークルの基本。趣味や活動内容を名前に冠したサークル。

 能動的趣味サークルと受動的趣味サークルの違いがあります。違いはグラデーション状になっていて、はっきりと分ける線引きはありません。

 狭い範囲の趣味であればあるほど、親密度は上がります。


 ②ネタサークル

 例:サークルクラッシュ同好会

 明らかにネタとわかる名前のサークル。

 変わった団体に入りたいという方を引きつけやすいです。

 変な名前であればあるほど、変人を引きつけやすく、親密度も上がりやすいでしょう。


 ③属性サークル

 例:サークル退会者の会

 属性を名前に関したサークル。

 属性が少数派であれば少数派であるほど、また同じ属性を共有する人の共通点が多ければ多いほど、親密度は高まります。

 

この分類を前提に以下の話に進みたいと思います。

 


 ⑶活動内容

 

 ①受動的か能動的か

 例外はたくさんありますが、漫画の読書・プロ野球の観戦などの受動的な活動の方が、共通の話題が生まれやすく、親密度も上がりやすいでしょう。

 例外の場合も、受動的な活動がその中に含まれていると見るべきです。

 僕は入っていないのでよくわからないのですが、あえて例を挙げると、麻雀サークルでは麻雀プロの試合を見ることが会員に奨励される活動になっている場合があると思います。


 ②レベルの高さ・気軽にできるかどうか

 高いレベルを必要とすればするほど、親密度は上がりやすいです。やるハードルの高い活動であっても同様です。会誌制作には会員のレベルを高めると同時に活動のハードルを上げる効果もあります。

 


 ⑷活動時間

 

 ①サークルの活動頻度と時間

 活動頻度と時間は長ければ長いほど、親密度は高まります。

 文化祭の時だけ、あえて大変な企画を実行して親密度を高めるのも手です。会誌制作や屋台の出店などが考えられます。

 

 ②サークル外活動

 サークル外の活動も必要性が高ければ親密度は上がります。趣味サークルはサークル外活動を重視しがちです。その例を以下に書きます。

京大漫トロピー(漫画評論サークル):漫画を読む

京大野球協会(野球観戦サークル):野球を見る

 

 

 ⑸タイプ別のサークルの構造

 

 以上の話を踏まえて既存のサークルを分析してみます。


 ①趣味サークル

 受動的な趣味サークルの利点はなんといっても趣味の狭さや活動のレベルの高さで、親密度を高めやすい点です。

 能動的な趣味サークルは、サークル外活動を含めた活動時間の長さがポイントです。ただし、あまり忙しくないタイプだと、他の会員と仲良くなれるかどうかは個人の対人能力によって決まってしまいます。


 ②ネタサークル

 ネタサークルには趣味サークルのような趣味の狭さで親密度を上げる利点はありません。そのため、親密度を上げるためには活動時間・レベルを上げるか、サークル外活動の必要がある活動をやるなどがおすすめです。

 例ですが、サークルクラッシュ同好会では、読書会や会誌制作をやってたりします。


 ③属性サークル

 活動内容に関しては、ほぼネタサークルと言うことは同じです。珍しいタイプのサークルですが、生きづらさ系のサークルを作るなら、選択肢に上がってくると思います。どういったワードなら人が共感するか、考えて名前を考えましょう。

 

 ⑹サークル創設希望者へのアドバイス

 

 自分と気の合う友達を作りたい場合は、まずは趣味サークルを立ち上げることをおすすめします。読書会や鑑賞会という形式でもいいですね。

 趣味サークルの場合、よほどマニアックな趣味でない限り、最小限の宣伝でも人が集まりやすく、また、活動内容が決定しやすいため、どんな活動がいいかと考える手間も少なくなります。

 趣味サークル以外、ネタサークルや属性サークルを立ち上げるのは、はっきり言って修羅の道です。宣伝方法・活動内容について、これで本当にいいのだろうかと思い悩む日が続きます。新しい企画を考えても全く受けなかったり、会員がなかなか定着してくれないなどの苦労も多いです。

 創設者に作業量が集中しやすく、よほど熱意がないと耐えられません。それ故に引き継ぎも大変です。一代で終わることも多いでしょう。

 

 ただ、一から団体を作っていくので、なかなか面白い仕事ではあります。唯一無二のことをやってるという感じが自尊心をくすぐられるんですよ。自分の立てた変てこなサークルがあることによって大学内の環境も少しですが変わります。ほんの少し自由な空気になるんですよ。

 

 終わりに

 

 私(サークル退会者代表)にとってサークル退会者の会の理想は、大学での人間関係からドロップアウトした人たちが自分の居場所を見つけられるように助けられる存在になることです。そのためには、退会者の会だけではない、たくさんの多様な受け皿になるサークルが必要だと思います。この文が未来のサークル創設者の参考になれば幸いです。