20230808

インターン」について

nakanoazusa.hatenablog.com

この日の記事で就職活動についてはかなり書いたが、「インターン」についての考えを改めて書きたくなった。結局「インターン」なるものに僕は一度も参加しなかったので実情はわからない。だから偏見や想像も混ざっていると思う。「インターン」経験者のみなさんには遠慮なく実情を教えてほしい。

 

僕は就職活動を1月(就職の15か月前)に始めた。大体この時期からエントリーが始まるので遅くないはず、と思っていたのだが、どうやら就職活動を始めるのにはかなり遅かったらしい。選考で重要になる「企業内コミュニケーション能力」への適応が遅れる、インターン選考の採用枠が拡大する中での機会損失など、様々な不利益を実感した。僕のような企業が求める能力・人物像を持ち合わせていない人間が、「インターン」の経験もなしに戦える場所ではなかったというのが実感である*1

 

優良企業への就職を考えている大学生にとって「インターン」は必須のものになりつつある今、「インターン」とは何かについて考えてみる。戦後以降の日本の雇用形態は欧米のジョブ型雇用と比較してメンバーシップ型雇用と言われている。ジョブ型雇用では、職能で採用が決まるため、能力が高ければ高い分賃金が貰える代わりに、経験の浅い者(主に若年層)は職にあぶれやすく、能力を何らかの手段で身に着けなければならない。それに対してメンバーシップ型雇用は、学校を新しく卒業する人間を採用する(新卒採用)。労働者の能力ではなくポテンシャルを見て採用するのだ。そのシステムを支える制度が、年功序列や退職金である(転職しにくくなったりする)。

 

若年層の育成コストを本人もしくは政府が支払わなければいけないジョブ型雇用と違い、メンバーシップ雇用では、育成コストを企業が負担するため、少ない政府支出で良質な労働力の育成と低い失業率を達成することが可能になった。これが日本の経済成長を支えた大きな制度的要因とされている。

 

ところが、グローバル化や労働のサービス化、情報技術の発達といった時代の変化にメンバーシップ型雇用では対応できなくなっていく。ジョブ型雇用へと切り替わる大きな流れの中に、「インターン」制度の増長は位置づけられるだろう。

 

企業は大学の選抜制度や育成制度にフリーライドし、大学の企業化、学生の企業化はあっという間に進んでいった(90年代~00年代に多くの大学において学生運動の拠点は管理強化の名の下に一掃された)。その先にあるのは、資源を持つものと持たないものの格差の拡大である。

 

インターン」なるものに参加できる学生というのはどんな学生か考えてみるといい(次に書くことには多分に僕の偏見も混じっているだろうが)。

 

・「インターン」制度を始めに就職活動に学生が背負うコストが増え続けている中、就職活動にエネルギーを投入できるだけの経済的な余裕があること

→経済力のない学生の排除

 

・「インターン」の情報を得るのに有利な「社会関係資本」を持つこと

→対人関係を築く能力のない学生の排除

→そもそもの社会関係資本がない学生の排除(親や学校などが変数)

 

・大学の単位取得(年々難しくなっている)に加えて「インターン」に参加できる余裕があること

→精神を病んだ学生の排除

→効率主義を徹底できない学生の排除

→労働者として役に立たないことをやろうとする学生の排除

 

インターン」制度は以上のように元々個人が与えられている資源の格差を拡大するだけでなく、企業文化の大学領域への浸透の尖兵となっている。学生から奪われたのは何か。それは余裕である。遊ぶ余裕、お金を稼ぐ余裕、企業文化とは別の文化に触れる余裕……。

就活に勝ち抜いた人間は、人間の価値がすべて「金を稼ぐこと」に還元される企業文化と当然と思ったまま、一生を過ごしていく。「金を稼ぐこと」以外の趣味とか余暇はすべて副次的なものに過ぎない。

 

威勢よく書いたが、もちろんそうじゃない人間はいっぱい知ってる。僕のブログを読んでくれている人の大部分は違うだろう。僕が許せないのはこういう人間が生まれやすくなるシステムだ。

 

社会がどんどん面白くない方向に向かっている気がする。将来の社会に何の希望も持てないし、社会のことなんか考えずに個人的なこと以外考えたくないような気もする。

 

不眠

昨日は不眠が酷かった。睡眠薬飲んでから入眠までに二時間かかったし、中途覚醒も三回もあった。辛い。

 

ギャラクシーエンジェル』に完全にハマってしまった……

外出中ずっと『ギャラクシーエンジェル』アニメ1期のEDの「ホロスコープ・ラプソディ」を聞いていた。

イヤホンから流れるメロディに合わせて、時々声が出てしまう。

 

ときめきのアンテナ
眠らせないで
No! No! (ここで周囲に聞こえる大声で発声)
乙女座の私から
山羊座のキミへ
C・Q・C・Q (ここでも周囲に聞こえる大声で発声)
ペガサスの翼で
迎えに行くよ
Darling, Darling, You! (ここは小声で発声)

 

烏丸丸太町のバス停の前

烏丸丸太町のバス停でバスを待ちながら30分くらいずっと「ホロスコープ・ラブソディ」を歌ったりしながらバスを待っていた。


中日ドラゴンズ


小笠原調子悪いの前半戦の酷使のせいやろ。開幕戦の無理やり8回まで行かせたやつ今でも許せへんわ。

*1:8月5日の記事ではWebアプリ開発の経験と能力のお陰で下駄を履かせてもらえたと述懐したが、もしそれがなかったらと思うとぞっとする。エンジニア就活、とりわけWeb系の新卒労働市場という特殊な場でなければ僕は通用しなかった。