今日で25歳になった。
そのことを言ったら20歳の後輩から「この人25歳なのか……」と言われた。
それは僕の台詞だ。
どうして25歳なんだ。25歳ってなんなんだよ……。
『フタコイオルタナティブ』では、「大人になる」という期限をもって幸福な生活が終わってしまうことの焦燥感と絶望が描かれていた。二人が16歳になったその日、沙羅と双樹の双子はそのどちらかが三ツ木公彦と結婚しなければならない……。
一度は三ツ木の元へ向かう沙羅だったが、三人はそれでも三人でいることを諦めなかった。ああ、でも俺は諦めるほかない。「フタコイオルタ」を生み出した金月龍之介は世界は自分の手で変えられると説く。大事なものを諦めなくてもいいんだと説く。でも、もう俺にはどうしたらいいかわかんないよ……。
