20231225

永遠なんて、なかったんだ。

 

ドトールにこもって卒論を書いていた。

あんまり進まなくて、人がまばらな店内で「Happy Xmas(War Is Over)」が流れている。

A very merry Christmas

and a happy New Year,

ふと気づく。

 

永遠なんてなかったんだ。

確かなものなんて、どこにも……。

 

僕はずっと確かなものが欲しかった。確かな実力、確かな自分、そして、確かな関係。

探し続けた。いや、探し続けていた、つもりになっていた。

が、結局、大学の勉強は早々に挫折して、かといって他の何かを頑張ることもできず、だらだら友人たちと駄弁ることばかりに時間を使ってきた。

これまで過ごしてきた時間は楽しかった。幸せだった。

これを書いている今、クリスマス会とやらで、シェアハウスのリビングでみんなが騒いでいるから、余計にそう思う。

でも、それは永遠ではないのだ。

村上かつら「99夏あたし15歳」『村上かつら短編集1』より

かつて世界の全てだった悩み事が10年後、届かないとするならば、きっと今、大切だと思っている関係も、10年後には届かない、ということがありうるのではないだろうか。

 

今大切な人たち、大切な気持ち、それが永遠でないなら、消えてしまうなら、僕の今の気持ちは、いったいどこに向かうんだろうか。なんの意味もないんだろうか。

 

なんの意味もないのだとしたら、僕は何のために……。

 

先に引用した村上かつら「99夏あたし15歳」は、こう終わる。

ものすごく

好きだという気持ちも

忘れずにいよう。

 

……

好き。

もしかして僕は、今の気持ちを今、大事にするだけでいいんだろうか。

そう考えると、少し気が楽になった気がする。

永遠なんてなくても、今を大事にしていれば、きっと……。