20240225

今日は池田屋の小ラーメンを食べた。あれ?今の池田屋汁なしの方がうまくね?五年も経てばいろいろ変わるんだなあ。

 

池田屋行く前にエヴァの16話を漫トロのやつに見せ、「楽しいこと見つけたんだ。楽しいこと見つけて、そればっかりやってて、何が悪いんだよーーー!!!」などとシンジくんと一緒に叫んだりしていたのだが、池田屋から帰るとそのままエヴァが上映されており、旧劇が始まるところだったのでついつい見てしまった。

 

旧劇は当然言いようもなく素晴らしかった。そうだよ。俺は怖い。みんなから捨てられるのが怖い。みんな見せかけだけなんだ。俺のことなんて本当は好きじゃないんだ。俺の正体は、正体は、人に勝手に期待して裏切られたって思い込んで憎しみをばらまくゴミのような人間だ。

 

今から言うのがためらわれることを言う。ためらいながらもはっきりいうが、俺は女が憎い。これまで俺を拒絶してきた女が憎い。受け入れたふりをして拒絶してきた女どもが憎い。街で女を見かけるとどうせお前も俺を拒絶するんだろって怒りに身を任せそうになる。幸せそうにデートしている男女を見かけると狂いそうになる。憎い憎い憎い。そう思った瞬間、同居人にいらいらしてきた。そいつはテレビを見ずにパソコンを見ていた。旧劇に向き合わず、自分に向き合わないそいつに俺はイライラしてきた。

 

「お前も本当は女が憎いんだろ!はっきり言えよ!」

 

俺は叫んだ。ウザがられたが、それでも続けた。自分の欲望に向き合わないすべての人間にイライラしてきた。自分の欲望に向き合わずにごまかしを続けているやつ。自分勝手な要求ばかりを人に押し付けるやつ。人のために何もしようとしないくせに、ただただ承認ばかりを欲してるやつ。いや、他人だと思っていたそれは俺のことだ。俺そのものだ。他でもない俺なんだ。

 

女が憎いと言ったことを謝らせてほしい。ドキッとした人もいたかもしれない。でもこういわずにはおれない。これまで女の人に期待ばかりしてきた。それが大きすぎたんだ。認めてさえくれれば自分の人生が全部好転するって本気で思ってたくらいだ。認めてさえくれれば?いや、そんなのは嘘だ。常にそばにいてくれて、何もできないままの僕を承認して、したいときにヤらせてくれて、それでいて僕が愛することができるような何よりも大切だと思えるようなそんな存在。そんなのはいるわけがないとわかってはいたんだけど、どこかで、期待してしまっていたんだ。それなのに、そんな存在を手に入れた人がいる、それもみんながそんな存在を手に入れている、そう思い込んで来た。街中で歩くカップルはみんなそんな幸運を引き当てた人にみえる。僕には、そう見えるんだ。僕だけ受け入れてくれないように思うんだ。

 

「気づいているだろうか?この僕の猜疑心に」

かつて『ONE~輝く季節へ~』の浩平はこう言った。僕もまた、みんなに捨てられるといつもどこかで思っている。だから人を深く愛するのが怖い。踏み込めない。引き返せなくなったら、捨てられたとき、僕の世界は終わってしまう。

 

すべての人間が怖い。みんなどうせ俺を馬鹿にしてるんだろ。何もできない俺を軽蔑してるんだろ。もっと具体的に言う。学部に六年もいながら人文学の教養がろくに身についてない僕を軽蔑してるんだろ。プログラミングができない僕を軽蔑してるんだろ。いっぱしのオタク気取りのくせして、ろくに作品を見てない俺のことを軽蔑してるんだろ。身なりを整えられない俺を軽蔑してるだろ。フォーマルなコミュニケーションがからっきしダメで、面接も落ちまくって、自分の客観的な位置すらわからない、そんな俺を軽蔑してるんだろ。

 

僕を助けてよ。アスカにシンジは繰り返した。アスカは拒絶する。シンジはアスカの首に手をかける。俺はあのシーンが好きだ。エヴァっていう作品が自分を認めてくれたように思うんだ。だって俺も一緒だから……。