20230821

「彼女欲しいと思わない」という男について

 

昔、ある人に「彼女できたことがない男が言う"彼女が欲しいって思わない"って自分に嘘ついてて嫌なんですよね。」と言われたことが妙に印象に残っている。当時僕はまだ恋愛というのをしたことがなかったし、実際僕も彼女なんか欲しくないと思っていた。印象に残っているのは、無意識に潜む痛いところを突かれたからだろう。

 

結局僕はそのあと好きな人ができて、一年半片想いした末に告白*1して振られてしまったのだが、好きな人ができて以降は、「彼女欲しいと思わない」と語る恋愛未経験の男*2を見るとイライラするようになった。恋に落ちることは、異性としての魅力のない人からすれば不幸でしかない。こんな悲しいことが待っていることを僕は知らずに生きていた。知らなかったんだ……。

 

「彼女なんて欲しいとは思わない」と今語る男も、いずれはこんな不幸が待っているのだ。避けることは難しい。女性とのかかわりを断つしかなかろう。だから、その無知をついつい心中で嘲笑ってしまう。

 

今日はこの宿命づけられた不幸をどう乗り越えるかという話を友人としていた。友人はラカンと『イリヤの空、UFOの夏』を引きながら、欲望をいつくしむことが大事だと語ってくれた。欲望の成就にこだわらず、それでいて、欲望への執着はやめなくていい。

 

僕はといえば、欲望にこだわることと、欲望自体に執着することをうまく切り上げることができない。だから、これからも好きな人ができて苦しんで、どこか時点で限界が来て楽になるために告白をする。告白は相手にとって負担になる行為だ。自分が楽になるために相手に負担を負わせるという行為をどこかでしなければならない。

 

想いを打ち明ける。「ありがとう」「ごめんね」と伝える。そんなことを繰り返して人生を歩んでいく。

 

余談だが、僕が「告白」にこだわっているのは、やっぱり小島あきらの『まほらば』の影響だと思う。

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白鳥隆士くんになりたい。

 

某シャンプーを求めて美容院を訪れる

 

さて、僕は外見だけでも白鳥隆士*3くんになるべく縮毛矯正なんかをしているわけだが、僕が使っている某高級シャンプーが切れてしまったので今日は美容院まで買いに行った。シャンプーの会社のページに取り扱っている店が書いてあるのでそれをチェック。なんと「Air」という店があるではないか。ここにしよう。

 

そこでGoogleの検索窓に「air 京都」と打ち込む。

なんで出てけえへんねん。「air 京都」と来たら京アニ版『AIR』まっさきに出て来るやろ。

さて、一番上に表示されているお店のホットペッパービューティーのページをクリック。そこ経由でホームページを見に行く。

なんか小ぎれいな女の人出てきた!なんで観鈴ちんいない?? 違和感がすごい。この店はもうええわ。

ということで別の店で無事買ってきた。

 

薦められたからトリートメントも買ったが、やはりトリートメントもあった方がいい感じがする。

 

しかし、同居人が美容オタクに豹変してから僕もより美容を意識するようになってしまったな。

 

昔からリア充みたいなのに憧れがある一方で、「見た目を気にするなんてチャラチャラしてよくない」という意識が抜けない。見た目を整えているという時点で「三次元の女が本当は好きなのだ」ということが見透かされてしまうような気がして気が引けてしまう。大してオタク趣味に熱心でもないのに、そういう見栄っ張りなプライドだけは人一倍あってそれも恥ずかしい。僕なんかより遥かに立派にオタクやってて恋人*4もいる、そんな人が山ほどいることを考えたら悔しい。

 

本当は、見た目を意識することなく"リア充"*5になりたかった。ありきたりな幻想*6だが、僕の内面(本当にそんな価値があるかはともかく)を誰かに愛して欲しかった。が、現実の僕は、中途半端に見た目を整える意識を持ちながら、"リア充"には全くなれていない。惨めだ。

*1:最近流行りの言葉でイキ告(イキナリ告白)というらしい

*2:男に限定しているのは、女の人の場合自分とはいろいろ条件が違うのだろうと考えてしまって同族嫌悪スイッチが入らないためである

*3:同居人の美容オタクはこの前隆士くんの髪形をダサいってバカにしやがった!!

*4:恋人がいるっていうのはやっぱり羨ましい。自分が好きな人が自分のことを好きでいてくれるってことでしょ? そんなに幸せなことはなかなかない。

*5:当時の言葉でパートナーのいる人のことをこう言った

*6:もはやそれが幻想であることを理解してしまっている。