20230814

 

だめライフ私見


僕は何も持ってない人間だと思う。


例えば、僕の同居人にホリィ・センというやつがいる。

僕の師匠と言って良いだろうが*1、僕はホリィ・センに何もかも勝てていない、という気持ちに襲われて辛くなることがある(今がまさにそう!!)。

アカデミアでも博士に手が届きそうみたいだし、学部で単位が取れずに修士に進むことすら挫折した僕とは雲泥の差がある。


僕はサークル運営に力を入れてきたが、なかなか身が入らず、結局あまり成功したサークルはなかった。ホリィ・センはサークルクラッシュ同好会を流行らせている。


一般的な人間関係調整能力においても圧倒的な差がある。大体僕はいつも周りのトラブルを抱えた人間の問題を解決しようとして、変な介入の仕方をしていつも失敗して疎まれる。で、ホリィ・センにお前それはまずいぞと怒られたりするわけである。


なんか勝ってるところが一つもないような気がするのだが、実際に権威とか人からの人間的な信頼度とか全部負けてる気がする!


僕はいつまでも非モテを拗らせているし、ホリィ・センは僕の全く知らない深い恋愛の世界とか知ってるみたいだし、そっちの方向でもどんどん先に進まれている感じもする!


言いやすい相手だし、今の気分的に劣等感が強いのでホリィ・センの名前を挙げたが、年齢も僕より7歳くらい上だし、そういう人をあえて挙げるのはプライドが邪魔して自分の弱さを認めてきれていない感があり、よくない気もしてきた。


ということで、もっと年代の近い人たちを挙げていく。言いやすさというのも鑑みると、一つ上の茂木フルという人と四つ下のペシミという人にはこれまで散々劣等感を味わされてきた。


前者の茂木は人間関係調整能力が化け物レベルである。人脈の広さ、権威、人からの信頼度、何から何まで全部圧倒的に負けてる気がする。他の分野でも何ひとつ勝てそうなところがない気がするし、人間関係の方では圧倒的に負けている(気がする)ので、うーん、なんかもう僕は何もかも負けてるんだなという感じがする。

劣等感とかいろいろで陰口叩いたり、それに留まらず直接攻撃したりしたし、最悪すぎる*2


後者のペシミは、仕事量がヤバい。読書量も同人誌発行量もバイトまで、常に仕事をしている。僕が俺を殺してくれー!とか言いながらTwitterのTLを鬱々とした気分で眺める三時間の間にも何かしらの進捗を生んでいるのだろう。常に差がどんどん開いているような圧迫感がある。当然すごいことをしているので、なんとなく権威もついてきているし交友関係も広い。そのおかげで人間関係の分野まで底上げされている感じだ。結局全部負けてるじゃん!!

四つ下なのに劣等感で八つ当たりで叩いたりとかしたし、最悪すぎる*3


余談なんだけど、劣等感で攻撃するやつ、すごい迷惑かけた*4とは思うんだけど、僕からしてもしんどいんだよね。

そもそも劣っているという自覚があるから攻撃している上に、幼稚な攻撃によって自分が能力的なものだけではなく人格的にも劣っているということが明らかになってしまって、後から辛くなる。書いてて今でも辛い。


話を戻す。


という感じで、僕が言いやすそうな人たち(かつ流石に僕より優れていると人から見られているだろう人たち)を挙げていったが、正直言って僕はこの人たちに限らず、ほとんどの知り合いに自分が劣ってると思っている。みんなすごいところあるんだもん!

と書いたところで、「この人、こんなこと言ってるけど、全然そんなことないですからね。」「なんやかんや漫画とか詳しいだろ」「人脈も広いし、私なんかより友達いっぱいいるじゃん」って言ってくれる声がいくつも聞こえてきた!!


ところが、違うのである。こういう天の声は卑屈になった時の反動でよく聞こえてきた。する。じゃあ、そもそも何故卑屈になってしまうのかというと、僕は一個の分野で負けた!と思うたびにその人に全部負けたと思ってしまうのだ。緩すぎる卑屈トリガーの要因は「全員に評価されたい欲求」だ。


この話にはあとで立ち返るとして、とりあえず僕があらゆる点で他者と比べて劣ってるということにしておこう。


では何故劣っているのか。


それは簡潔に言える。根気よく努力ができないからだ。ホリィ・センにお前がサークルうまくいかないのはすぐ飽きてやめちゃうからだーみたいなことを言われた記憶がある。僕は何かを継続するということができないのである。


努力はしんどい。特にホリィ・センとかは近くで見てて向上心があるような気がするのだが、僕にはそんなものはない。努力する気も起きないし、一度頑張ろうと思っても努力したくないという気持ちがすぐに上回ってしまう。


努力とか根気とかは頑張りたかったけど、もう無理だと思っている。じゃあ僕は全部で負けてるのか?


絶望しそうになる。


が、努力しないままなんとか勝つ方法を考えよう。


先ほど、僕が負けてるポイントをいろいろ挙げた。大きく分けると、知識/技術/教養、仕事ができる力、人間関係調整能力(権威とか信頼とか人脈とかモテとか好感度)になる。


突破口は人間関係である。


人間関係の要素をざっくり四つに分ける。


・権威

・人脈の広さ

・恋愛的なモテ

・それぞれの人からの好感度や信頼


権威は無理。


人脈はきつい。権威が関わってくるからね。


モテ、これは上の二つが関わってくるのできつい。後述するようにワンチャンだけある気がしている。


好感度や信頼。ここに突破口がある。


人間関係で負けてる気がする、と僕はここまでに何回も書いた。実績とか仕事の力とかは、明らかに負けてることがわかる。それに対して、人間関係で負けてるということはあくまで「そんな気がする」だけなのである。


確かに、どれだけ多くの人から信頼を勝ち得ているかという勝負では茂木には負けている。だが、茂木と僕の共通の知人Aについて、「僕と茂木のどちらを信頼するか」、ということを聞くならば、三桁人数はいるであろう共通の知り合いのうち、流石に誰かは僕と答えるだろう。


仮にそれが誰もいなかったとしよう。でも、茂木とは全く関係のない僕の友人に聞いたら流石に僕の方が好きという人が多いと思われる。その時、僕は茂木に勝っている!


勝ちたい気持ちが強すぎたせいか、なんだかしょうもない話になってきた。ここで一旦論を白紙に戻す。


そもそも人間関係というのは「勝ち・負け」という概念とは相性の悪い世界だ。ある人BにとってのCとDの価値を比較しようとしたときに、CとDのどちらがより価値が高いかというのは一元的に把握できるものではない。


あるのは「役割」だけである。Bに対してCが果たす役割とDが果たす役割が違うということは言えても一概にBにとってDよりもCの方が大切だとかそういうことは言えないはずである。

 

f:id:Thyroxin:20230814215720j:image
f:id:Thyroxin:20230814215717j:image


この、かずさと雪菜という二人の女は、春希という男を取り合い、お互いのお互いへの嫉妬を暴露しているわけだが、最終的に春希と結ばれた雪菜でさえ、かずさに対して負けているという意識を強く持っている。このような食い違いが生じるのは何故か。それは、人間関係というのはあまりにも複雑なので、切り口を変えれば見え方も大きく変わってしまうものだからだ。


人間関係をフィールドにしたとき、勝ち負けの比較は意味をなさなくなる。さらに言うと、僕の観察では、人間関係のトラブルの多くは、人間関係の世界に勝ち負けの規範意識を持ち込んだことによって起こっている。大抵の人間はそんな風にして勝手に脱落していくわけだから、勝ち負けの規範意識から降りるだけで、人間関係というフィールドでは圧倒的勝利を手にすることができるのである*5


じゃあどうすればいいのか。

うーん、相手に対して自分にどんな役割が求められていて、それをどうこなしていくか、もしくは、どんな相手でどんな役割なら自分は必要とされるのか、それをちゃんと考えて行動するってことなのかなあ。

とにかく自分の「だめさ」すらも使える世界だから、考えてやればなんとかなるはずだ。

だめ人間は人間関係をちゃんとやろう!

 

なお、恋人が欲しいとなると、結構ハードルが上がる。努力してもできない人はできないかもしれない。結構な割合が生涯未婚を貫く世の中なのだから、諦めるのも手かもしれないね。

欲しい!欲しい!ってがっつくとなかなかうまくいかないこともある。

人間関係真面目にやって、その先にもしかしたら……、くらいに思っておくか、そもそも恋人という形にこだわるのをやめるか(ある人にとって「恋人」が本当に一番価値があるとは限らない)、いろんな方法があるはず。

 

3年前にも同じこと言ってたらしいね。

ホリィ・センに勝ちたかった - 退屈なエピローグはつづく

*1:認めざるを得ない……

*2:最近はやってないよ!

*3:最近はもう雲の上みたいになっていつもヘコヘコしてる

*4:本当に申し訳ありませんでした。この場を借りて重ね重ねお詫びします。

*5:勝利というのは、普通に友達できて幸せな人間関係を築けるよ、くらいのニュアンス